2026.08.01

オフィス移転から1年、なぜオフィスは乱れていくのか?総務が抱える運用課題と解決策

オフィス移転後の運用、見落としていませんか?

「ホワイトボードが使われてから消されていない」「共用スペースに誰かの荷物が置きっぱなし」「会議室の備品がいつの間にか減っている」。

こういった小さな問題に、総務担当者だけ気づいていたりする。
注意しても一時的に改善されるだけで、また元に戻る。そのたびに「自分がやるしかない」と思いながら、本来の業務もこなしている。

オフィスの維持管理は、なぜかいつも総務担当者一人の肩にのしかかりがちです。社員に整理整頓を呼びかけても強制力はなく、なかなか変わらない。かといって大がかりな改修をする予算も時間もない。「言っても変わらない」という空気が漂いはじめると、職場全体の雰囲気まで少しずつ沈んでいきます。

本記事では、オフィス移転後に発生しやすい運用課題と、それを解決するための具体的な仕組みについて解説します。

オフィスは、つくった瞬間から「劣化」がはじまる

移転やリニューアルをした直後は、誰もが「気持ちいい」と感じます。ところが半年・1年と経つうちに、通路に荷物が積まれ、棚の中が乱雑になり、備品の定位置がいつの間にかなくなっている。こうした変化は、社員のモラルの問題ではありません。意識的に手を入れ続けなければ、どんなオフィスも必ず劣化していきます。

コクヨでオフィスの改善活動を長年率いてきた担当者は、オフィスを『畑の土』に例えています。どんなに良い種を蒔いても、土を日々耕さなければ作物は育たない。オフィスも同じで、「つくること」と同じくらい、「維持し続けること」が重要です。しかし、それを一人の担当者が抱えるには限界があります。

【ポイント】
オフィスは完成した瞬間から劣化が始まる
「つくること」と同等に「維持し続けること」が重要
総務担当者一人で維持管理を抱え込むのは限界がある

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「オフィスカイゼン委員会」で一人の負担を、みんなの仕組みに変える

コクヨが2013年から実践してきた「オフィスカイゼン委員会」は、まさにその限界を突破するための仕組みです。2015年にはリクナビNEXTのグッドアクション賞を受賞し、これまで197件以上(2026年3月時点)のカイゼン事例をWebサイトで公開してきました。

仕組みはとてもシンプルです。各部門から一名ずつ「カイゼン委員」を選出し、月に1回・約1時間ほど集まって「気になっていること」を出し合う。宿題はなく、実際の改善施策を実行するのは事務局。委員は意見を出すだけでよい。この「軽さ」が、多忙な社員でも参加し続けられる理由です。

そしてもう一つ重要なのが、「フィードバックを必ず返す」というルールです。意見を出しても「何も変わらない」と感じると、社員は発言をやめます。コクヨでは「この意見をこう解決した」「こういう理由で今回は見送った」と、すべての意見に対して結果を共有することで、「言えば動く」という信頼を積み上げてきました。

【ポイント】
オフィスカイゼン委員会:各部門から委員を選出し、月1回集まって課題を共有する仕組み
参加のハードルを下げる:委員は意見を出すだけで、実行は事務局が担う
フィードバックの徹底:すべての意見に対して結果を共有し、信頼関係を築く

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「言っても変わらない」から「動いてくれる」職場へ

カイゼン委員会の活動が根付いた職場では、興味深い変化が起きてきます。はじめは「また総務から何か言われている」という受け身の空気だったのが、しだいに「あそこ、もう少し使いやすくなりそうだな」と自分で気づいて動く社員が現れはじめます。荷物をきちんと片付ける、使った備品を元に戻す、ゴミを見かけたら拾う。こういった行動が、ルールではなく自然な習慣として広がっていくのです。

「与えられたオフィス」から「自分たちのオフィス」へという意識の変化は、職場全体の雰囲気にも現れてきます。コクヨの経験では、オフィスの維持管理がしっかり機能している会社ほど、部門をまたいだ挨拶や声かけが活発で、組織としての一体感が高い傾向があります。

小さなカイゼンの積み重ねが、職場の文化そのものを少しずつ変えていく。総務担当者一人の孤軍奮闘ではたどり着けない場所に、仕組みの力で近づくことができます。

【ポイント】
社員が自発的にオフィス環境を改善するようになる
「自分たちのオフィス」という当事者意識が芽生える
オフィスの維持管理が機能すると、組織の一体感も高まる

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コクヨ東北販売も、同じ仕組みで動いています

コクヨ東北販売でも、このオフィスカイゼン委員会の取り組みを実践しています。仙台・秋田のライブオフィスは、社員が実際に毎日働く場所です。フリーアドレスの運用から収納ルール、共用スペースの使い方まで、課題が出るたびに委員会でタネを拾い、改善を重ねています。

私たちが大切にしているのは、「オフィスを一緒に良くしていく」という感覚です。お客様のオフィスの課題に向き合うとき、コクヨ東北販売の社員自身が同じ課題を経験し、試行錯誤してきた実感を持っています。「うまくいったこと」も「思ったより難しかったこと」も、ライブオフィスという現場から生まれた話として、率直にお伝えできます。

「うちでも始めたい」まずはお気軽にご相談ください

カイゼン委員会を自社で立ち上げるとき、最初に迷うのは「どう始めるか」ではなく「本当にうまく続けられるか」ではないでしょうか。始めたはいいが参加者が集まらない、意見は出たが実行できないまま止まってしまった。そういった経験を持つ会社も少なくありません。

コクヨ東北販売では、自社のカイゼン活動を通じて得た「続けるための知恵」を、お客様との対話の中でご紹介しています。体制の組み方、社員への周知の仕方、最初のカイゼンテーマの選び方。「何から手をつければいいか」という段階から、一緒に考えます。まずはお気軽にご相談ください。

ライブオフィスで、カイゼン活動の現在地を見てください

コクヨ東北販売のライブオフィスでは、今も活動中のカイゼン委員会の成果を実際にご覧いただけます。「どこをどう変えたか」「なぜその配置にしたか」。一つひとつに理由があり、試行錯誤の痕跡があります。見学の中でそれをお伝えすることで、「うちのオフィスに置き換えたらどうなるか」をイメージしていただきやすくなります。

「まだ何も具体的に決まっていない」という段階でも大丈夫です。「なんとなくオフィスが乱れてきた気がする」「総務だけで抱えるのに限界を感じている」

そういったぼんやりした課題感を言葉にする場として、ぜひ一度ご連絡ください。